伊勢神宮は「お伊勢さん」とか「大神宮さん」とか呼ばれ親しまれて、日本人の心のふるさとになっています。
伊勢神宮は正式には「神宮」と呼ばれ、内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)のほか別宮、摂社、末社など
125社で成り立っています。
この神宮内に御酒殿(みさかど)という酒造りをするところがあります。
この御酒殿では、御酒殿祭(6月1日、10月1日、12月1日)は神酒がうまく醸造されるよう祈願すると共に、
酒造業の繁栄を祈念するものでもあります。
また、月次祭(6月、12月)、神嘗祭(10月)の由貴の大御饌祭りにお供えする白酒(しろき)、黒酒(くろき)、
醴酒(れいしゅ)、清酒の4種類の神酒がつくられ、御酒殿神(みさかどののかみ)にお納めします。
このように伊勢国は、古くから酒造りと深い関係があり、古代御厨が多くあった北伊勢地方にも壬申の乱の
おり、大海人皇子が御神酒を供えるための麹を造るために米を洗ったという言い伝えのある川があり、戦前
までは付近の農家の副業として麹づくりが盛んでした。
また、江戸時代になって伊勢参りが盛んになると、全国から多くの人々が伊勢の国を訪れるようになりました。
そんな参拝客を当て込んで、街道には多くの旅籠や食べ物屋が軒を連ね、旅人達は、精進落としと称して、
土地の名産を肴に伊勢の地酒に舌鼓を打ちました。
桑名も伊勢国の玄関口として、伊勢国一の鳥居が置かれ、地酒と蛤などの特産物で多くの旅人を持てなしました。